空気の動きを考えよう!
高気圧と低気圧と風の実験
気象の分野もイメージだけではなく実体験を行うことでわかりやすく伝えることができると思います。わかりやすいお話よりも目の前で起こった現象のほうが記憶として定着しやすいと思われますので、五感に訴えられるような授業を目指しましょう。
1つめの実験ですが、プリントにはピストンを50回と書いてありますが、もう少し減らして20回位でいいと思います。線香の煙は注目しないとその行方を見過ごしてしまいますので、注意深く観察させて、ボタンの脇から吸い込まれていく煙の観察をしてほしいと思います。うまく観察できなくても、蓋を開けたときに発生する玉手箱状態の煙たい香りが記憶に刻み込まれると思います。さっきの線香の煙がすべて濃縮されて入っている感じです。ゲホゲホと咳込んでしまう生徒が出ますので、ちょっと配慮が必要かもしれません。
最後のよくある気圧の実験ですが、ポイントは気圧計を容器の中に入れることです。リアルタイムでどのような状態になっているのかを「見える化」するのです。風船などを入れるのは現象面で納得させるためですが、やはり数字は強いです。マシュマロとかソフトサラダせんべいなどの身近なお菓子を入れるとそれはもう白熱します。具体的な商品名を挙げたのは、包装袋が緩やかで、すごく頑張って空気を抜くと袋が破裂するところまで見せることができるからです。本当はまずいかもしれませんが「袋が開いたら食べてもいいよ」などと言ってしまうともう熱狂の渦です。真空装置が壊れない程度に実験をさせてください。
後半は天気記号のテストと高気圧と低気圧の風の吹き込み方の違いを説明して終わりという形で良いかと思います。私が中学生の時に覚えた高気圧からの風の吹き出し方でそのまま教えています。
高気圧を時計回りにぐるっと囲んで低気圧に反時計回りに吹き込む形を工夫して伝えてください。ちょっといくつか説明動画を見つけてきたので、参考にしてください。とてもわかりやすいですね。