凸レンズと光の関係の実験 もう一回

~光学台の実験②~

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 1年理科の最難関である光学台の実験です。ちょうど夏休み前になるぐらいに行われるこの時期の授業としては教師側も生徒側もあまり良い思い出はなさそうな気がします。中学校に入って、初めての定量的?条件を厳密に定めて行う実験です。どうしても実験の内容や実験操作に目がいってしまい、何のためにこの実験を行っているのか?つまり目的がぼやけてしまったりもします。私自身も毎回毎回試行錯誤しながらどうやったら生徒たちが主体的に活動できるかを考えているのですが、まだすっきりとした納得には至っていません。今回の私のプリントはある程度頑張って作りこんでいるのですが、なかなか難しいと思います。

 

 光学台の実験で「光源を動かすこと」は生徒たちにとって比較的わかりやすいのですが「スクリーンを動かしてピントを合わせる」というところの重要性を感じていないと思いました。また、スクリーンに像がはっきり映るのはどういう条件で起きる現象なのか?を先に教えなければいけないのかもしれません。今回の実験では作業の確認という形にはしたくなかったので、私は単純な問いを作っています。チープな発想で申し訳ないのですが、誰でもわかりやすい「超ビッグ」とか「超スーパースモール」という感じです。「何でこんなに大きくなるの?」とか「ちっちゃくするためにどうやったらいいの?」とかそういう生徒の内なる声を引き出すことから授業を作ればいいのではと思っています。「焦点距離に対して何センチのところに光源を置く」みたいなことは生徒たちにとってはどうでもいいのです。実生活の中で、レンズはものを大きく見たり、小さく見たり、はっきり見せたりすることのために使われています。レンズからの距離がどうだとかそんなこと今まで意識したことありますか?それよりも単純にレンズを使って大きい像を作ったり、小さい像を作ったり、そういうシンプルで分かりやすいことの方が科学を通した喜びになるのではないかと私は思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 実際に眼鏡やカメラ、映画館、その他さまざまな光学機器は「像をはっきり見るため」に作られたものではないでしょうか。焦点距離とかレンズの厚さとか、そんなものは後付です。我々の身近な生活の中ではレンズを使った光学機器がたくさん溢れています。特に生徒たちが目にしているものとしてはメガネ・カメラ・映画館のプロジェクターなどで活用されていることを知ることの方が重要なのではないでしょうか。今、言われている「探究活動」とか「深い学び」そのことを目指すのであれば、まず「何のために探求するのか?」そのことから考えた方が良いのではと思います。実験方法の工夫とかそんなことは二次的な悩みだと私は思います。個人的な思いばかりになってしまいましたが、光学台の実験をもっと生徒達が楽しくやれるような導きをしていきたいなと思う今日この頃でした。

 

 この実験をやっていて思うことがあります。多分、私の導入の仕方に問題があるとは思うのですが、生徒達があまり面白くなさそうに作業をしていることが気になります。この授業での探求的な活動は様々な実践事例は報告されていますが、私はその実践事例を見ても教師側の視点ではよくできていても、生徒からすると心が踊るような感じではないのです。仮説を立てて実験を行い、その結果から考察するという一般的な流れがありますが、やはり探求した結果や実験で得られたものが心を動かすようなものだといいなと考えてしまいます。文部科学省が目指している「深い学び」を目指すことに反論するつもりは全くありませんが、その深い学びを「面白い」と思えるような素地が育っていないと私は思います。私自身、今回のホームページ作成の目的は、自分の授業実践を振り返った時に、この授業を受けた生徒達の心を動かす影響があったのかということを理科教員生活20年の節目として振り返るためのものなのです。全国の理科の先生や生徒さんに「この授業すごい!」と思われるものを作ろうと思っているわけではなく、自分自身が手ごたえのあった授業を公開することで知っていただき、全国のたくさんの教室もしくは理科室で「ちょっとした驚きや心の衝撃」を生徒達に与えることができれば素敵だなと思っただけです。皆さんのご意見をお待ちしています。