地学・地球のカリキュラム構想
~大地の成り立ちと変化~
おそらく1年生の最後の方でやることになる地学分野ですが、いつも大きな壁にぶち当たります。1つは授業のコマ数の問題で、どうしても余裕がなくなってしまったり、3月の学校行事によって飛び飛びになってしまったりするので、どうしても学びの連続性が保てないことです。もう一つは観察・実験をすることが難しいのでどうしても座学が多くなってしまう事です。地学分野の教え方の難しさを実感することが多かったのでそれなりに工夫は重ねてきています。その実践を少しお伝えできればと思います。
まずはプレートテクトニクスから地球のダイナミックな動きを先に教えてしまいます。教科書ではだいたい巻末に載っている内容だと思いますが、私は地球が動的(ダイナミック)に動いていることから授業をスタートさせることにしました。どうしても地震や火山活動、その他の造山活動等の後付けで地球規模の動きにつながっている形でまとめられていますが、「地球が活動しているからそれらのことが起きている」という流れに変えたかったんです。教科書のタイトルも「活きている地球」ということを意識させるものになっているのではないでしょうか?
プレートテクトニクス理論やプルームテクトニクスについては比較的新しい学問だと思いますが、現在ではその内容はほぼ完成しています。身近な現象から教えていく事はとても重要だと思います。ただ今回は自分たちの尺度ではイメージしにくいことを先に教え込んでから学習を進めた方が余計な疑問を生まないのではと思いました。「地球が動いてる」だから地震が起きたり、火山が噴火したりするのだという流れを作りたいと思います。
具体的には
プレートテクトニクス ⇒ 地震 ⇒ 火山 ⇒ 地層 のような形で配列をします。
ほんの少しの工夫かもしれませんが、実際に配列変えをやってよかったと思いますので、地学分野の教え方で悩んでいる先生方がいましたら是非チャレンジしてほしいと思います。