再結晶で水溶液から物質をとり出そう!
~温度と溶解度の活用~
再結晶の実験はプリントの方法を少し変えてやるようにしています。試験管の方法が1番簡単に操作もできるのですが、もう少しダイナミックにやってみたいと思いました。方法は至極簡単。ホットプレートとシャーレを使うことでもっとダイナミックかつ簡単に再結晶の様子を調べることができます。後ほど地学の観察や実験でも出てくる方法ですが、少しだけ紹介をしておきます。
酢酸ナトリウムとか硝酸カリウムが美しい結晶ができます。それぞれ適量をシャーレに入れて少量の水で混ぜます。溶け残りができたらばホットプレートに乗せて加熱。水の温度が上がったらおそらく全て溶けているはずです。その後シャーレを机の上で放冷。温度が下がっていくにつれて再結晶が始まります。2種類の薬品それぞれで結晶の形が全く異なりますので、そのことについても軽く触れておきましょう。なお、シャーレを使った方法は試験会よりも簡単に繰り返し短時間で実験することができますので、少し大きめのホットプレート用意しておきましょう。
溶解度曲線については今一度内容を確認しておくほうがいいと思います。学び合いが成立する環境であれば、生徒に先生役をお願いしながら全体の知識理解の底上げを図ることができれば理想的ですね。
最後の再結晶の実験については、ぜひトライしてほしいと思います。私はミョウバンでやることが多いのですが、粉状と粒状のものが売っています。結晶の核となる粒に熱した金属線(エナメル線とかで十分)を差し込むことで種結晶が出来上がります。これをミョウバンの飽和水溶液内に入れ、しばらく放置します。順調にいけば2.3日後にはかなり大きい結晶ができるのでそれをプレゼントしてあげましょう。うまく加工することで指輪みたいな形もできますのでこれもトライしてみて下さい。
スライドガラスを使った塩化ナトリウムの再結晶の実験も美しいと思います。1つ前の時間で仕込みをしておくと、とてもスムーズな流れで実験ができますので、ぜひやってみて欲しいと思います。こちらの再結晶はほんとに1日干しておくだけで美しいものができますので観察・実験をしましょう。